誰もが寝静まった、クリスマスイブの夜。
もうサンタを信じるような年齢でも無くなった俺は、独り寂しく布団に潜り込んだ。
今年のクリスマスも、何も無いまま終わっていく。
聖なる夜は、性なる夜でもある。
良いんだ。俺には相手なんていないんだから。
俺を愛してくれる人なんていないんだから。
すっかり眠りについたその時、ふと股間に何かの違和感を感じて目が覚めた。
「...?」
ぼんやりとした寝起きの頭で考える。
気持ちいい...?
なんだかちんこがあたたかい。
違和感の正体を確かめるために布団を捲った。
「...は!?」
サンタの格好をした女の子がいた。
しかも、俺のちんこを咥えている。つまり、フェラをしている。
「あ、起きましたか?」
「ちょっと、マジで何ですか!?通報...」
「メリークリスマス!欲しがってたえっちな女の子のプレゼントです♡」
「はあ!?」
何だこいつは。不法侵入...だとは思うし、異常者だと思う。ストーカー?でも俺にそんな魅力があるわけない。
「何で怒ってるんですか?えっちな女の子ですよ!?あ、もしかしてタイプじゃ無かったとか...」
「いや、そうじゃなくて」
タイプではある。
清楚な黒髪ロングが似合う、おっとりした顔の美女だ。俺が片思いしているコンビニの店員に似てる。
でも、それとこれとは話が違う。
「とにかく、どうやって勝手に入ってきたのか。レイプとかで訴えようとしてるのか?残念だけど不法侵入してる君にそんな権限は」
「そんなんじゃないです!」
フェラを止め、突然起き上がり大声をあげる。
気のせいかどうかは分からないが、身体がぷるぷる小刻みに震えている。
「...ごめんなさい。鍵を掛け忘れていたんだと思います。最初はインターホンを鳴らしたんですが、出ないので試しにやってみたら開いてしました」
今にも泣き出しそうな震える声で、小さくぽつぽつと語りだした。
「いや、仮にそうだとしてもこれはどういう...」
「私、そこのコンビニで働いていて...よく来てくださいますよね?」
「ああ...たまに行くな」
似てるとは思っていたけれどまさか本物だったとは。
だとしたら俺の片思い中の人だ。頭がぐるぐるする。
どうなってるんだ、これは夢なのか?
「ここらのコンビニって、お客さんの質がすごく悪いんです。でも貴方だけはいつもお礼を言ってくださって...。とてもいい人なのに、いつも疲れた顔をしていて。せめて恩返しがしたいなと」
「いや、でもコンビニでお礼言うだけでこんな」
「それだけじゃ無いんです!電車で席を譲っているところもよく見るし、道で泣いている子どもに声をかけたのも、お財布を拾って警察に届けたところも見ました!」
そこまで見られてるのか...。
サンタの設定続けてれば信じたかもしれない。でも白状するあたり正直者ではあるのか?
まあ、俺もコンビニの接客が素敵でちょっと気になってたわけだが。
「だとしてもこれは飛躍しすぎじゃ」
「覚えてませんか?一回電子決済する時、間違えてえっちな漫画の画面だったこと」
「......あった」
「黒髪サンタさんですよね!だから、私なんかで良ければと思って...」
普通にやってはいけないことだし、違法だし。
でも、何故だろう。ここまでバカ正直に全部話す彼女は、悪い人には思えなかった。
「その...本当に良いの?」
「え?」
「君が本当にいいなら...素直にえっちなことしたい」
「よ、喜んで!じゃあ続きしますね!」
「うおっ!」
物凄く激しい勢いで吸い付いてくる。
自慰では体験できない快楽に飲まれそうになる。
「あっやば」
「~~~!!」
ずっと溜まっていたこともあって、吸い付かれて一瞬で射精してしまった。
しかも単純に耐えられなくて射精すると言う男にとって情けない結果だ。
「私で気持ちよくなってくれたんですね!嬉しいです♡」
「そ、そう?」
「これ、連絡先です!もし良ければオナニーしたい時に呼んでください!いつでもなんでもします!」
そう言って連絡先が書いてあるメモを渡してくる。
「俺が言うのもなんだけどさ、エロだけじゃなくて、普通にお付き合いしたいな」
「!!!!喜んで!!!!」
「今日も迷惑じゃなければ泊まっていきなよ」
「ありがとうございます!お世話になります!朝までえっちしましょう!おっぱいも見てほしいしセックスもしたいです♡」
とんとん拍子に話が進んでいく。
今まで女性と縁がなかった男からしたらあり得ないほど嬉しい話だ。
「...?」
その時、玄関の床に光る何かを見つけた。
近寄って拾ってみる。
「針金?」
「あっ」
「え?」
「...何でもないです♡」
...あえて、深くは考えないことにした。