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鈴が生まれた日

ご無沙汰しております。ぽかちゅです。

今回は絵の話とか身の回りの話とかいうよりは妄想研究所の作品「おませな鈴はおとなびたい!」の鈴の話になります。


4/30は上記作品が発売された日でもあり鈴の誕生日として設定されている日でもあるようですね(ようですね、というのは自分はその設定を初めてそこで知ったので)。


実際に鈴が生まれたのは結構前の話に遡りまして、今から5年前の2017年6月、しっかり者の妹シリーズの優衣のイラスト制作が大体落ち着いた頃に、

話の中で登場してきた“鈴”というキャラクターが今後主役として登場する作品を作るので、デザインをお願いしたい。ということでした。


鈴は従姉妹(で合ってたと思う)の優衣に憧れている女の子だったのでデザインのベースというか基準は優衣でということでお願いされていました。

既に出来上がっていた鈴の脚本やボイスを材料に出来上がった鈴は「大人に憧れる背伸びした子ども」であり、言葉を荒くして言うのであれば「清楚系ビ○チ」となりました。


さて、今でこそお姉さんやおっぱいの大きい女の子をよく描くようになった私ではありますが、そもそものところ、どちらもそんなに描くのが得意な方ではありませんでした。

「ぽかちゅはロリを描くと輝く」とは昔からよく言われたもので実際に自分でもそう思うのです。

それでまあ出来上がった鈴を見た自分の正直な感想を言うのであれば、「早くこの子をジャケットイラストにした作品が見たい」と。

そう思うくらいに、鈴のデザインは自分でも気に入っていました。



そんな思いとは裏腹に、しばらく音沙汰もなく。

二年後に改めて連絡が来ました。

「新作イラストのご相談」と題したメールには、鈴の新作の依頼のお願いが書かれていました。


私はというと、2017年時点の時とメールが来た2019年の時とで状況が変わってきていて、イラストの仕事というか、キャラクターを描くということについても意識が変わってきていた時期でありました。



そういったところで、鈴のデザインについても、もう一度洗い直して再スタートしよう、ということになりました。


また、それまでは基本的にメールでのやりとりが基本でリアルタイムなチャットのやりとりはしないようにしていたのですが、今回この作品についてはより綿密に細かいやりとりができるようにと、チャットツールを使用したやりとりで制作をするようになりました。


鈴のデザインは、ネットで実際の服のコーデなどを参考にして、どんなデザインがいいかを議論しながら決めました。

また、鈴の声優を担当していらっしゃるみもりあいの様には、バッグのデザインのアイデアなどもいただきました(本当にありがとうございました…)。

覗き込んでいるようなポージングは、おませさんな感じが出ればいいなというのと、

視点の違う二人から見て、年下の子どもっぽくも見えれば、お姉さんっぽくも見えればいいなと思い、この状態になりました。


鈴のデザインは非常に繊細で(自分の中では)どう違っても鈴にならない危うさもありました。鈴はどう動くのだろう、という迷いは常に制作中にあったように思いますし、それは今でも変わりません。

言ってしまえば鈴は自分にとってガラスの容器のようなものですね。



立ち絵が固まって、次は表紙の一枚目に取り掛かったわけですが、ここで事件が起きました。



描いた当人ですらラフの時点でやばいもんが出来たと確信するようなラフが上がってしまいました。

僕の場合特に同じような絵を描くというのが苦手な人間なので、恐らく二度と同じ絵は描けないだろうというのはこの時点で察していました。

つまり、この絵を失敗させることはできないのです。


絵を描いたことのある人ならわかると思いますが、ラフを描いたときと、完成した時の絵を見比べて、「ラフの時の方がよかった」ということは起こり得ることです。


しかし、今回この鈴のイラストに関していえば、そういった事態はなんとしても避けねばなりませんでした。


今まで生きてきた中で一番筆を持つ手が重かったような気がします。



この鈴だけはプレッシャーに負けないように時折ご依頼者様である妄想研究所様にも見守ってもらって描きました。

実はひっそりピクシブスケッチでも配信したりしていました。




あとのことは端折りますが、鈴の制作が最後の1枚になった時、「これで一旦鈴の事を描くことはないのだなあ」と、次が何年後になるかもわからない、その時までイラストを描いているのかもわからないことを想像して、寂しくもなりました。



音声作品という媒体に、また妄想研究所というサークルに、キャラクターづくりに関するこだわりや、キャラクターを愛してくださるファンの皆様の情熱を教えていただき、キャラクターを作る事についての思いが強くなりました。


鈴はそんな私の思いを全力でぶつけたキャラクターです。

自分が伝えようとした思いは、絵に託しきったつもりです。


皆さんに鈴を愛していただくのと同時に、作品も楽しんでいただければ幸いです。


また、声をかけてくださった妄想研究所様、声を担当されたみもりあいの様。

自分の思いが勝手に強くなりすぎて、いらぬプレッシャーをかけてしまった気がとてもしております。

それに関しては、本当に申し訳ございません。

しかしながら、お二人から鈴に対して、恐らくイラストがあったからこそこのキャラクターにここまで情熱をかけてくださっているということがひしひしと伝わってきていました。

それは本当に絵描き冥利に尽きます。

これ以上の体験はないですし、それだけで十分に自分は満足です。


本当に、お疲れ様でした。そして、無事作品が発売され、鈴が送り出される事となりましたことを心からお祝い申し上げます。

本当に本当に、ありがとうございました。

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