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にゃんす
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強制ログアウト もう一つ その6

俺とナツミさんが入れ替わって一晩が明けた。 今日は朝早くから俺自身の家に向かうために新幹線に乗り、電車に乗り換えたところだ。 突然こんな事になってしまって困っているであろうナツミさんに気を使って会うことにしたのは良いが、自分の事は全く考えていなかった。とにかく周りの目線が気になる。 女性であるナツミさんの身体になっているから当然ではあるが、着ている服は女物。精神的には男性であるから、着替えの時点で少し抵抗はあった。そしてその姿で外に出るというのは、かなり勇気が必要だった。 家を出る前に何度も自分の姿を確認した。服のセンスに少し不安はあったが、一応見られるものだとは思う。自分の姿が女性だという事も確認した、それでも視線は気になってしまう。非日常というか、普通なら考えられないことはどうしても受け入れることが難しい。 とは言いつつも昨夜の女性の身体に溺れたことについては・・・不可抗力だ、ということにしておこう。止まれなかった自分が不甲斐ない。 そうこう思案しているうちに最寄りの駅に辿り着いた。残りは歩きなれた道を覚えている通りに進むだけ。 駅から出て数分、歩きなれたはずの道に違和感を覚える。最初は単に自分の思い違いだと思ったが、どうやらそうではないらしい。 原因は俺とナツミさんの身長差からくる視線や歩幅など、普段なら絶対に変わる事の無いことが変わってしまったことに対する違和感だ。 思うに20センチ程度は違うと思われる身長、そうともなれば違和感となって感じ取れてしまう。 自分ではどうとも出来ない違和感に対する不安と、新鮮さからくる少しの楽しさと共に、俺は俺の住むマンションへとたどり着いた。 ここに来て急に俺の存在というか、記憶が正しいものなのか不安になりつつも俺の家の前に立ち、インターホンを鳴らす。中からドタドタとした音が近づいてきてガチャリ、と鍵の開く音。それほど間を開けずに開かれた扉からは見慣れた俺が顔を出した。 「あ・・・えっと・・・」 目の前の俺は俺を見つめて固まっている。 そうか、俺とは逆に向こうからすれば、自分が自分に訪ねてきたように見えている訳だ。ナツミさんの方も入れ替わってしまったこの状況には慣れていないらしい。 「初めまして・・・というのは、なんだか変ですよね。」 「確かに・・・あの、まずはお入りを・・・って、ここはフユキさんのお家ですね、えっと・・・」 「まずは入れてもらえませんか、話はそれからでも。」 「ああぁ私ったら、すみません・・・どうぞ・・・」 一日ぶりの自宅への帰宅、変わってしまった視線のおかげで違う部屋のようにも感じてしまう。しかし日々の慣れのせいなのか、帰るといつも座っていたパソコン前の椅子へと足は向かう。そのまま座ろう・・・としても椅子が高い、飛び乗る形で座っても床に足がつかない。椅子の昇降機能で高さを調整し、一旦落ち着く。 その間にも俺の姿のナツミさんはベッドに座り、居心地が悪そうにソワソワとしている。 「騒動から一晩明けましたが、何か困ったことなどありませんでしたか?」 このまま無言というのも、それはそれで心地が悪い。とにかく当たり障りのない内容で切り出す。 「私、その、男性の身体を見るのって、初めてで・・・慣れないことばかりといいますか。特に、朝に男性の・・・アレが大きくなるのなんて知らなくって・・・」 最初に出す話がソレなのか・・・ 異性の身体に慣れないというのは俺も同じくだが、ここまで彼女が純情だとは思ってもいなかった。それと同時に、そんな女性の身体を弄んでしまったことに対する罪悪感も増してくる。 「朝のソレは生理現象ですから、あまり気にすることはありませんよ。」 「私、てっきり無意識の内にエッチな気分になってしまったのかと・・・ところで、なんですけどね。」 もじもじとした態度のまま、さらに顔を赤らめて彼女はこちらを向いた。 少し、嫌な予感がする。 「私の身体・・・どうでしたか?」


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